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卒業生訪問OB & OG

卒業生訪問

Vol.18 谷 洋介さん(31回生)

有機化学研究者 阪大助教

 今回ご紹介する卒業生は、大阪大学理学研究科化学専攻助教の谷洋介さんです。谷さんは北高の理数コース(現在の自然科学科)を卒業後、京都大学工学部に進学し、2015年から大阪大学に勤務されています。

 谷さんの専門は「有機化学」という、分子の中でも主に炭素原子Cを含んだ、生物の体内をはじめ、自然界に多く存在する有機化合物の研究です。特に谷さんは、引っかいたりこすったりすることで光ったり、電気を通したりする珍しい有機化合物の研究をされています。将来的には光る分子を用いて、より高性能な有機ディスプレイ(スマホの画面など)を作ったり、電気を通す分子を用いて非常に小さいコンピュータデバイスが作ることができるのではないかとのことです。

 「研究者」という仕事の面白みをうかがってみると、「ほかの研究者や学生など、科学のフィールドで他の研究者が面白いと思っているものの話を聞くのは楽しい。要はオタクの集まりみたいなものです。」とのこと。好きなものに情熱を持つ人が多くいるコミュニティは非常に刺激的だそうです。また、「昔から学校の先生になりたいと思っていたこともあり、学生に講義を教えるのは楽しい。」ともおっしゃっていました。

 大学教員という職業についておられる谷さんですが、北高時代は勉強一筋だったというわけでもなく、バスケ部で汗を流したり、友達に勧められた推理小説を図書館で借りて読んだりしていたことが一番思い出深いとのこと。

 最後に、後輩へのメッセージをお聴きしました。「『来たバスに乗れ』という言葉が自分にしっくりくる言葉だと思っています。この言葉は僕が大学の助教の募集に応募するか迷っていた時に恩師に言われた言葉なのですが、思えば高校も大学も、最初行きたかったところとは別のところに進学したし、結構行き当たりばったりな人生でした。でもこうじゃないとダメだと決めつけず、どうにでもなると楽観的に生きることは、楽しく生きるために重要だと思っています。」

 こうじゃないと決めつけずに、自分の興味があることに邁進してきた谷さんは、非常に若々しく、エネルギッシュな方でした。進路を決めかねている高校生や大学生の皆さんは、「大学教員」を視野にいれてみてはどうでしょうか?


 (谷さんが研究されている光る分子)

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